概要
RoentDekの高速ADC(Analog-to-Digital Converter)は、MCP検出器などから得られるアナログパルスをサンプリングし、波形として記録します。記録後に到達時刻、波高、幅、積分値などを解析できます。
DLD・HEX検出器の近接イベントの解析や、信号の重なり・ノイズの確認など、波形情報が必要な測定に適しています。
特長
- 波形を保存して再解析
測定後に波高や波形形状を確認し、解析条件を変更できます。 - 近接パルスの確認
重なったパルスを波形上で確認し、条件に応じて分離を検討できます。 - 信号品質の評価
ノイズや反射などを調べ、フロントエンドの設定に役立てられます。
用途
- DLD・HEXによるマルチフラグメントイメージングでの近接パルス解析
- TOF測定やコインシデンス測定における波形の重なりの確認
- 質量分析・電子分光などで波高やパルス形状の解析が必要な測定
- 検出信号のノイズ、反射、信号品質の評価
ラインナップ
fADC4/10
高速パルス測定に対応する4チャンネル波形デジタイザです。
チャンネル構成を変更することで、最大5 GS/sの高速サンプリングに対応します。DLD・HEX検出器の波形解析や、高度なマルチヒット測定に適しています。
特長
- 最大4チャンネル
- 最大5 GS/s
- 10 bit ADC
- 高速パルス波形の記録
- PCI Express接続
- DLD・HEX信号解析に対応
fADC4
高い振幅分解能を重視した波形デジタイザです。
fADC4/10よりサンプリング速度は低くなりますが、14 bitのADC分解能を備えており、波高や波形形状をより細かく測定したい用途に適しています。
特長
- 最大4チャンネル
- 最大250 MS/s
- 14 bit ADC
- 高い波高分解能
- PCI Express接続
- 詳細な波形・振幅解析に対応
ATC1
TDCシステムと組み合わせて使用する補助アナログ入力モジュールです。
レーザー強度、装置状態、電圧値など、イベントに関連する比較的低速なアナログ情報を記録できます。
特長
- 3チャンネル
- 10 bit ADC
- 0~3.3 V入力
- TDCイベントとの同期記録
- 補助アナログ値の取得に対応

導入メリット
- パルス波形を測定後に詳しく確認できる
- 波高、幅、積分値などの追加情報を利用できる
- 近接した複数パルスの解析に対応できる
- 信号処理条件をソフトウェア上で調整できる
- DLD・HEX検出器の高度な解析性能を活用できる
- ノイズや信号反射などの問題を確認しやすい
ADCとTDCの比較
高速ADCは、波形情報を利用した詳細な解析を重視する場合に適しています。高速な連続タイミング測定やデータ量の削減を重視する場合は、TDCが適しています。
| 高速ADC | TDC | |
|---|---|---|
| 記録する情報 | アナログ波形全体 | パルスの到達時刻 |
| タイミング抽出 | ソフトウェア処理 | CFDなどで事前に生成 |
| 波高解析 | 対応 | 通常は非対応 |
| 波形確認 | 可能 | 不可 |
| マルチヒット解析 | 波形分離による高度な解析 | 入力パルス間隔に依存 |
| データ量 | 大きい | 比較的小さい |
| 主な用途 | 詳細解析・高度な多重測定 | 高速タイミング・標準読み出し |
