3D顕微レーザーラマン分光装置 Nanofinder30
共焦点顕微ラマン分光装置、高感度・高空間分解能を追求したモデル

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Tokyo Instruments Inc.
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3D顕微レーザーラマン分光装置 製品画像 3D顕微レーザーラマン分光装置 製品画像

ラマン分光装置用EMCCD検出器 デモ機販売キャンペーン

当社の顕微レーザーラマン分光装置Nanofinder FLEXで使用していたEMCCD検出器のデモ機を、特別価格でご提供します。また、各種CCD検出器と分光器のセットや、ラマン分光モジュール一式も、格安でご提案いたします。

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概要ポイント:高感度・高空間分解能を追求した共焦点顕微ラマン分光装置

3D顕微レーザーラマン分光装置 Nanofinder30は、平面方向200nm以下、深さ方向500nm以下の空間分解能で、3次元ラマンイメージングが可能です。また、走査型プローブ顕微鏡(SPM)ヘッドを追加することにより、顕微分光測定とSPM測定を同時に行えます。
さらに、平面方向で50nm以下の分解能を得られる近接場ラマン分光測定も可能です(TERS*)。
半導体の分野に関しては、シリコンのひずみ(ひずみSi)応力評価測定を提供致します。
また、レーザー走査ユニットやストリークカメラなどを組み合わせた、複合システムにも対応します。
*TERS (Tip Enhanced Raman Spectroscopy)

TERS (Tip Enhanced Raman Spectroscopy)とは

通常のレーザーラマン顕微鏡と原子間力顕微鏡(AFM : atomic force microscope)を組み合わせ、表面増強ラマン光を発生させたレーザーラマン顕微鏡です。 先鋭なプローブを用いることにより、ラマン散乱を局所的に増強します。 これにより、通常のレーザーラマン顕微鏡に比べ空間分解能が飛躍的に高まります。 3D顕微レーザーラマン分光装置 Nanofinder30は、空間分解能2Dイメージで50nmを測定することができます。

特長

  • 高感度(Siの4次光を1分以内に検出)
  • 高速測定
  • 高空間分解能 130nm@364nm、200nm@488nm、50nm@近接場
  • 低照射レーザー
  • 高波数分解能 0.5cm-1(エシェル回析格子)
  • 様々なカスタマイズが可能
    時間分解測定、クライオスタット、励起レーザー選択、検出波長の最適化、検出器の選択など

用途

  • サブミクロン以下の微小異物のラマン分光測定
  • DLC膜やナノチューブなどの炭素材料のラマン分光測定
  • 結晶結果の測定
  • 有機膜の層構造測定
  • 非破壊測定
  • 成分分析
  • 材料分析
  • 生体試料のサンプル評価
  • 薬品/薬剤のサンプル評価

共焦点光学系を採用:250nmの高空間分解能を実現

3D顕微レーザーラマン分光装置 Nanofinder30は、共焦点光学系を採用することにより、高い空間分解能が得られます。
488nmの可視光レーザーの場合、油侵対物レンズを使用することにより、XY方向で200nmを達しています。
標準対物レンズでも、下図のように250nmの分解能を実現しています。

Siウェハー端面による立上り強度変化、10~90%の遷移幅で評価

  • ・XY方向の空間分解能測定:~250nm
  • ・レーザー波長:488nm
  • ・対物レンズ100x, N.A.0.9
高空間分解能のラマン測定例

高空間分解能のラマン測定例

高感度高速2D/3Dラマンイメージ:Siラマンの4次ピークを1分で検出可能

3D顕微レーザーラマン分光装置 Nanofinder30は、Siラマンの4次ピークを1分で高感度にシグナルを検出(下図参照)します。このため、2D/3Dラマンイメージの高速測定が可能です。
また、低パワーレーザー照射(サブμW~mW)での、非破壊測定にも威力を発揮します。

高感度測定例

  • 測定条件
  • ・励起レーザー波長:488nm
  • ・レーザー出力:5mW
  • ・測定時間:1分
高感度測定例、4次のSiラマンピークを検出

4次のSiラマンピークを検出

高感度高速3Dラマンイメージ測定例

  • 測定条件
  • ・励起レーザー波長:488nm
  • ・レーザー出力:5mW
  • ・測定時間:1分
高感度・高速3Dラマンイメージ測定

ポリエチレンビーズのラマンスペクトル
1000cm-1付近(スペクトル窓)でイメージング

光学ユニット(OMU)の特長

自由度の高いラマン光検出レイアウト

光学ユニット(OMU)の概略図

多種類のレーザー入射
最大3種類まで同時に設置可能です。
使用する光学素子を電動にて切り替え可能で、使用レーザーの変更に伴う光学調整は不要です。
自由度の高いシステム設計
ズームエキスパンダーとクロススリットによって、感度と空間分解能のどちらを重視するか調整可能です。
また、偏向ラマン測定、高感度な蛍光顕微鏡など、さまざまな顕微分光測定システムにも拡張可能です。
最適な光学素子配置を全て自動化に
キーデバイスはPCより制御可能で再調整は不要です。
レーザー調整、共焦点ピンホールサイズ、偏光子/波長板、回析格子の切替、検出器切替、入射レーザー切替、シャッター、ピエゾステージなど
機械的安定性
レーザー共振器設計技術と分析機器の複合技術の採用で計測における機械的ドリフトを解決しています。
高効率52cmイメージング分光器
各種回析格子と全反射ミラーの合計4枚搭載。点入射・点出射の高効率イメージング分光器を標準搭載。また、エシェル回析格子で波長分解能0.5cm-1可能。
注)CCD検出器(1.5素子)での実測分解能

拡張可能:TERS近接場ラマン顕微鏡システムへ

原子間力顕微鏡(AFM)のカンチレバーなどを試料に接触させ、表面増強ラマン光を発生させます。
これにより、通常のラマン顕微鏡に比べ感度が数倍向上し、空間分解能も2Dイメージで50nmを達成します。

反射型/斜照射型システム

AFM測定、ラマン分光測定を上部から行う配置です。不透明なサンプルの測定にも対応できます。

反射型TERSラマン光検出

反射型

斜照射型TERSラマン光検出

斜照射型

AFM共焦点顕微ラマン分光装置、反射型TERS配置

透過型システム

上部からAFM測定を行い、下部よりラマン測定を行う配置です。の対物レンズが使用できます。

透過型TERSラマン光検出

透過型

AFM共焦点顕微ラマン分光装置、透過型TERS配置

測定例1:高波数分解能ラマンイメージング
2次元ラマンイメージングとラマンピークシフトの応力評価

SiO2/Siサンプルのラマンスペクトルとラマンイメージング

Si基板の箇所に比べて、SiO2膜がある箇所ではいずれも、0.5cm-1程度のSiラマンピークがシフトしています。
また、この結果から、赤丸で囲んだ箇所にみられるように、ノイズレベルは、およそ0.03cm-1と読み取れます
すなわち、3D顕微レーザーラマン分光装置 Nanofinder30では、およそ0.03cm-1以下の精度でラマンシフトの測定ができます。

  • 測定条件
  • ・励起レーザー波長:532nm
  • ・回析格子:75G/mm(エシェル)
SiO2、Siラマンスペクトル

シリコン(Si)のラマンスペクトル
520cm-1ラマンピーク

歪Si、二次元ラマンイメージング、Strained、Si

520cm-1ピークのラマンシフトの断面プロファイル(応力分布に対応)
(上記のピーク強度のラマンイメージ中に示した白破線部のプロファイルです。)

測定例2:AFMとラマンイメージングの同位置測定(試料:カーボンナノチューブ)

AFMとラマン分光同位置測定例、AFMトポフラフィーイメージ

AFMトポグラフィーイメージ

AFMとラマン分光同位置測定例、ラマンイメージング

ラマンイメージ

測定例3:TERSラマンイメージング測定(試料:Si/SiO280nm間隔パターン)

本システムの開発は、JST革新技術開発研究事業にて実施

TERSラマン分光測定例、一次元プロファイル

下図白線の断面プロファイル

TERSラマン分光イメージング測定例

AFMトポグラフィーイメージ

TERSラマン分光イメージング測定例

近接場ラマン強度イメージ
(マッピングステップ20nm)

高速広域スキャン

  • モーターステージを用いた、mmやcm領域の広域マッピング
  • 一定速度の試料移動とデータ取得を同期させた高速スキャン
  • ソフトウェアから、点測定と高速スキャン測定を簡単に切替可
  • ラインスキャンとの共存可(対応モデル: Nanofinder FLEX2, Nanofinder FLEX)
  • ※本スキャンには、モーターステージのオプションが必要です。

応用例1:広範囲・高解像度の分光イメージング測定

  • 測定条件
  • ・測定範囲:27.5×3.85mm
  • ・測定点:218,827(2,751×77)
  • ・測定時間:約25分(~7.2ms/点)
大面積、高速度、高解像度マッピング例

応用例2:医薬錠剤のラマンイメージング測定

  • 測定条件
  • ・測定範囲:7.75×7.75mm
  • ・測定点:24,025 (155×155)
  • ・マッピング時間:50分 (~125ms/点)
医薬錠剤、ラマンイメージジング

アスピリン(青)とパラセタモール(赤)の
ラマン強度イメージ

医薬錠剤、ラマンスペクトル

アスピリンとパラセタモールのラマンスペクトル
40×NA0.6, 露光時間: 1分

全体性能

空間分解能(代表値)

波長(nm) 開口数N.A. XY方向(nm) Z方向(nm)
364 1.4(油浸) 130 330
488 1.4(油浸) 200 500
488 0.9 250 520
532 0.9 275 560
633 0.9 320 660
785 0.9 390 800

感度:Siラマンの4次ピークを1分/点以内で測定(@488 nm,5 mW)

波数範囲:50 cm-1~5000 cm-1(照射レーザーにより異なります。)

波数分解能:0.5 cm-1~20 cm-1(@1.5CCD素子)

光学部品の制御はPCにより全自動

空気ばね式除振台

顕微鏡部

正立型、倒立型(選択)
モニター用CCDカメラ

光学系(選択)

紫外可視
可視近赤外
近赤外(偏光測定用の光学部品を搭載、波数校正ユニット付属、エッジフィルターをノッチフィルターに変更可能)

イメージング分光器

焦点距離:52 cm
回析格子:4枚搭載(自動切替) 150, 200, 300, 600, 1200, 1800, 2400, 2800 /mm, エシェル
スリット幅:0~1.5 mm(電動調整)
出射口数:2(2種類の検出器を搭載可能)
迷光除去比:1×10-5

ピエゾステージ

X・Y:100 μm(300 μmも選択可能) Z:100 μm(100 μmも選択可能)
位置再現性:<30 nmクローズドループ
ステージ耐荷重:最大1kg
モーターステージも搭載可能で同時搭載も可能

ガルバノスキャナー(オプション)

X・Y:100 μm(100倍対物レンズ) 250 μm(40倍対物レンズ)

検出器

電子冷却CCD:1024×128素子(26μm/素子)(紫外、可視、近赤外タイプから選択)
APD(アバランシェフォトダイオード)
PMT(光電子増倍管)

照射レーザー(選択)

325 nm, 364 nm, 442 nm, 458 nm, 488 nm, 514 nm, 532 nm, 633 nm, 785 nm

制御・解析用コンピュータ/ソフト

制御系はラックに収納
2D・3Dイメージ回転、任意位置のスライス
分光器駆動、スリット制御
レーザー切替ミラー(3種類のレーザー)
各種フィルター、偏光子の制御
ラマンスペクトルの表示
ラマンラインの波数較正
ベースラインの補正
カーブフィッティング:スペクトルデータベース解析ソフトも選択可能

その他オプション

加熱・冷却ステージ(-180℃~600℃)、その他も対応可
クライオスタット
高温ステージ
時間分解測定:ストリークカメラ、TCSPC(時間相関単一光子計数法)
近接場ラマン測定

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