製品概要
PALM-100シリーズ高精度光学マウントは、厳密な光学特性を要する光学系の多軸光軸調整・位置決めのために開発された高性能光学系マウントです。高度な光学実験や、ハイパワーレーザ装置、レーザ加工用光学系、光通信モジュール、光計測機器、赤外分光計測装置、テラヘルツ分光装置、テラヘルツイメージング装置などには非球面レンズ、非球面ミラー、放物面鏡、非軸放物面鏡などの非球面光学系が広く利用されています。これら非球面光学系ではX,Y,Z 3軸のみの光軸調整では光学系の性能を十分に引き出すことは困難であり、光学系の性能を十分に引き出すには4-6軸の多軸光軸調整が必要になります。しかしながら、4-6軸の光軸調整であっても単に光軸調整ステージを6台並べただけでは、容易に光学系の最適点を見つけられないという問題があります。これは従来の光学マウントでは調整対象である光学素子を光軸に対して回転させる方法で行っているため、角度調整により集光位置におけるビーム位置もずれるという本質的な問題を抱えているためです。
PALM-100シリーズ、高精度光学マウントは、設計上の光学系の集光点または発光点(一点)を中心に光学素子を円周方向に緩やかに回転移動させてビームの角度を調整するため、ビームは調整中つねに焦点方向を向いており、集光位置におけるビームの位置ずれを極めて小さく抑えられることにより調整が容易で短時間に調整を行え、且つビームを回転させる方式と比較して調整精度も各段に向上します。PALM-100シリーズでは、前記の各種 非球面光学系に対応するため、当社独自の考案によるコンパクトで無摩擦の多軸ステージを採用しています。この多軸ステージは用途により2軸から6軸まで対応可能ですが、基本構造がシンプルなため、サイズも25×25mmから数mまで自由に製作可能です。用途も、光学系に限らず中空または軸外に任意の回転中心(Pivot point)を持つ多軸調整機構として広く応用できます。
特長
- 発光点または集光点を中心にミラーを回転・摺動させるため調整が容易。
- SWING&ROLL多軸駆動メカニズムの組み合わせによるコンパクトで堅牢な構造。
- 調整にはピッチ0.25mm/回転の精密ねじを採用し、高精度の調整を実現。
- ミラーに合わせた最適な固定治具を提供可能。(オプション)
- 更に大型ミラーや長焦点距離など特殊仕様にも対応可能。(オプション)
新方式の特徴(従来方式との違い)
新方式:
ミラー(軸外放物面鏡)を
集光点中心の円周に沿って
回転調整する方法
従来方式:
ミラー(軸外放物面鏡)を
ミラーの表面または取り付け面中心に
回転調整する方法
更新日 | 更新内容 | サイズ | ダウンロード |
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