概要
Bioptechs社のFCS3®は、正立顕微鏡での高解像ライブセルイメージング向けに開発された、密閉型フローチャンバーシステムです。
細胞を培養した40 mm、#1.5カバーガラスとMicroaqueduct Slideの間にシリコーンガスケットを配置し、灌流可能な光学キャビティを形成します。Microaqueductを通じて培地の流れを試料上に誘導します。ガスケットの形状と厚さを変更することで、キャビティ容量、流路形状、流れ特性、試料に加わるせん断応力を実験条件に合わせて設定できます。ガスケットは厚さ50 µm ~ 1 mmの範囲で選択・作製可能です(標準ガスケットは0.1 ~ 1 mm)。
ITO導電膜を備えたMicroaqueduct Slideが培地を介して細胞表面を直接加熱し、温調ベースが周辺から補助加熱します。流入する培地を予熱し、試料の温度を制御します。
特長
- 試料面を均一に温度制御(温度安定性:±0.2°C、温度範囲:周囲温度 ~ 50°C)
- 厚さ50 µm ~ 1 mmの範囲で選択・作製可能なガスケットにより、流路形状とチャンバー容量を調整可能
(標準ガスケットは0.1 ~ 1 mm) - ユーザー定義可能な流れ特性:低せん断応力のニアラミナーフロー(near-laminar flow)から高せん断応力の方向性のある流れ(directed flow)まで設定可能
- 高NA対物レンズ、ケーラー照明、透過・反射を含む各種顕微鏡観察法に対応
- 密閉系のため、重炭酸-CO2緩衝系や有機緩衝液を使用可能
- 1 / 16インチチューブを使用した灌流に対応
- 工具を使わずに組み立て可能
- 正立顕微鏡向け設計
※ 温度制御には別途Bioptechs社製温度コントローラー(Seiries 6)が必要です。
用途
以下は製品機能から想定される用途例であり、メーカーがFCS3固有の用途として明示・検証したことを示すものではありません。
- 薬剤添加・培地交換時の細胞応答観察
- アポトーシス、細胞毒性、代謝のライブセル解析
- 熱ショック、温度シフト試験
- 粒子追跡、タンパク質輸送、膜輸送の観察
- 流量・せん断応力を制御した灌流実験
- 細胞分裂、発生、感染などの長時間タイムラプス観察
