

製品概要
S700X SQUID磁束計は、磁場および温度に対する材料の磁気特性を極めて⾼感度で測定できる装置です。中⼼となるSQUIDセンサーは、10⁻¹¹ A·m²レベルの極微⼩磁気信号を正確かつ迅速に検出可能です。Cryogenic社製の⾼性能超伝導磁⽯と⼆重磁気シールドにより、外部磁場の影響を最⼩化し、10 mG 〜 150 Gの範囲で安定した測定が可能です。研究から応⽤まで、幅広い磁性材料評価に対応する⾼感度磁気測定システムです。
特長
- ⾼感度測定
- 1Wパルスチューブ冷凍機を採⽤し、液体ヘリウムが不要
- オープンアーキテクチャ:ソフトウェアのソースコード提供
┗ ⽣データ、処理アルゴリズムへのアクセス可能 - 試料ロードロック室を採⽤し、簡易で素早い試料交換
測定プローブ/オプション
交流磁化測定オプション

標準のDC法を補完し、材料の複素AC磁化率を直接・⾼精度に評価できるオプションです。独⽴ACコイルとS700Xソフトウェアの⾃動補正機能により、同相(χ′)・位相遅れ(χ″)成分の感度と精度が⼤幅に向上します。
⾼圧セル

- ピストンシリンダー⽅式で試料に⾼圧を印加
- 磁気バックグラウンドを低減する特別設計シリンダ
- 信号増強・差分処理ソフトウェアを搭載した統合型システム
⾼温測定プローブ

- 測定温度範囲を拡張(200K ‒ 700 K or 300 K ‒ 1000 K)
- ⾼出⼒レーザーダイオード加熱⽅式を採⽤し低バックグラウンドで測定可能
- 熱電対と内部プラチナ基準による⾼精度温度計測
3Heプローブ

- 最低測定温度 : 300 mK
- VTIの冷却能⼒と2つの吸着ポンプのみで極低温を維持
- 9 mm VTIに収まる⼩型³Heポットと⾼純度銀コールドフィンガー採⽤
- 0.9 ccの³Heで最⼤12時間、300 mKまで温度維持
超低磁場測定オプション

- ゼロ磁場近傍での測定に対応
- 超伝導磁⽯の残留磁場(約0.7 mT)を0.1 mT未満に低減
- ⾼磁場履歴がある場合も、加熱または消磁⼿順で残留磁化を除去可能
- ±50 mT(±500 G)の低磁場を1 μT(0.01 G)単位で⾼精度設定
- 消磁⼿順のみでも、±1 G以内のゼロ磁場を実現
⽔平試料回転プローブ


- 単軸構成では⽔平⽅向に360°回転
- ⾼精度リニアアクチュエータで約0.1°刻みの回転制御
- リターンスプリングとリニアポテンショメータで位置フィードバック
仕様
装置仕様 | |
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最大磁場強度 | ±7 Tesla |
磁場安定性 | 0.1 ppm/hr |
磁場の一様性(磁場中心から±2 cm) | 0.01% |
磁場設定分解能 | 0.007 mT (標準モデル) 10-7 T (低磁場オプション) |
最大残留磁場 | 〜 0.7 mT (7 Gauss) |
最大試料サイズ | 9 mm |
DC磁化測定差分感度 | 1 x 10-8 EMU 5 - 10-7 in 7 T |
測定範囲 | 10-8 - 10-2EMU (標準モデル) 10-8 - 5 EMU (拡張オプション) |
交流磁化測定周波数 | 0.01 Hz 〜 500 Hz |
交流磁化測定感度 | 1 x 10-8 EMU (低磁場オプション) 10 x 10-8 EMU in 7 T |
測定温度 | 1.6 K 〜 400 K (標準モデル) 0.3 K 〜 700 K (拡張オプション) |
温度安定性 | 5 mK @ 10 K 10 mK @ 100 K 50 mK @ 300 K |
温度分解能 | 1 mK (全ての温度領域にて) |
温度変化速度(安定化時間を含む) | 2 K/min 〜 10 K/min (温度及びステップサイズに依存) |
更新日 | 更新内容 | サイズ | ダウンロード |
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