

製造業向け動画プラットフォーム「Aperza TV」に掲載されました!
製造業向け動画プラットフォーム「Aperza TV」の「展示会レポート|JASIS 2022 [2022年9月 東京]」にて、 当社の蛍光プローブ開発、創薬、蛍光材料開発の必須アイテム「超高感度蛍光分光光度計 FS5シリーズ」についての取材動画が掲載されました。
取材は2022年9月に幕張メッセ国際展示場にて開催された「JASIS 2022 [2022年9月 東京]」の当社ブースにて行われました。
当社の営業担当 藤木が「超高感度蛍光分光光度計 FS5シリーズ」の特長や、実機を用いて「蛍光スペクトル測定」、「蛍光寿命測定」などについて解説しております。
掲載動画は以下のリンクからご覧いただけます(動画をご覧いただくには会員登録が必要です)。
タイトル:展示会レポート|JASIS 2022 [2022年9月 東京]
動画URL:https://tv.aperza.com/watch/766
製品概要
「高感度蛍光分光光度計 FS5シリーズ」(Edinburgh Instruments社)は、世界最高の感度、分解能と測定スピード、さらにピコ秒蛍光寿命測定(TCSPC)までこなす、唯一無二の高性能・分光蛍光光度計です。
特別な実験技術を持たなくても、ピコ秒測定、赤外蛍光測定、偏光測定といった、高度な蛍光測定を誰でも日常的に行うことが可能となります。
なお、アプリケーションノートはコチラよりご確認いただけます。
【 新登場 】XS1型 X線源サンプルチャンバーオプション
新登場したXS1型 X線源サンプルチャンバーオプションは、本製品とFLS1000 超高感度多機能蛍光分光光度計にも接続して使用が可能です。
製品紹介動画
1.FS5 Spectrofluorometer
2.Edinburgh Instruments社製 蛍光光度分析装置のご紹介
特長
- 蛍光 / 燐光スペクトル寿命測定
- ピコ秒蛍光寿命測定 / 燐光寿命測定
25 ps~10 μs(TCSPC)、10 ns~10 s(MCS) - 超高感度 単一光子計測(SPC)
- 低ノイズ・高感度
水のラマン:SNR 10,000:1 - ワイドレンジ検出波長:230~1650 nm
- 光源スペクトル補正
- 透過吸収スペクトル測定
- 溶液・基板・粉体など多様なサンプルホルダーを搭載可能
- 一体型構造による高耐久性
- USBケーブル1本で全制御
用途
- 蛍光・燐光スペクトル測定 / 寿命測定
- 太陽光発電材料の評価:量子ドット、ペロブスカイト
- 化合物半導体材料の評価:半導体バンドギャップ
- 蛍光とりん光による物質の同定
- 蛍光塗料の評価
- 分子プロセスとメカニズムの研究
- 一重項酸素の検出
ソフトウェア Fluoracle®
FS5 Spectrofluorometer標準添付のソフトウェア Fluoracle®は、一般的な発光スペクトル測定からTCSPCによるピコ秒蛍光寿命測定、積分球による発光量子収率といった高度な測定にまで対応します。分かりやすいユーザ・インターフェイスが用意されており、誰でも測定から解析までスムーズに行うことができます。
さらに、「FAST(Fluorescence Analysis Software Technology)ソフトウェア」へのアップグレードにすることによって、より高度なDecay Kineticsなどの解析が可能になります。
測定例|FS5シリーズ
発光スペクトルの温度依存性
ローダミンBは、他のローダミン誘導体よりも柔軟な分子構造を持ち、温度変化に対して発光スペクトルが敏感に変化します。
ここではペルチェ素子を搭載したサンプルモジュール"SC-25"を使用して測定しています。

測定条件:
ローダミンB
OD = 0.1@525nm
スペクトルバンド幅:2.5nm
積算時間:0.1秒
温度精度:0.5℃
温度安定時間:10分
励起スペクトルのpH依存性
蛍光の励起スペクトルは、光吸収スペクトルとは違い、発光に関する情報のみが得られます。正確な励起スペクトルを測定するためには、サンプルの濃度を十分に低くし、励起光の試料表面近傍での吸収(自己吸収)の影響を最小にする必要がありますが、一方で発光強度が非常に弱く、測定には高い検出感度が必須となります。

測定条件:
フルオレセイン溶液、pH2~7
スペクトル分解能:1.5nm
積算時間:0.1秒
pH = 2で大きなブルーシフトが、 pH = 7では発光強度が最大になる。
シンクロナス・スペクトルスキャン測定
シンクロナス・スペクトルスキャン測定は、励起及び発光の両方のモノクロメータを、一定波長ずらした状態(オフセット値0〜20nm)を維持しながら、両方のモノクロメータを同時にスキャンして測定します。この方法は、主に吸収波長と発光波長に重なりを持つ、希薄混合液の成分分析などで使用されます。
シンクロナス・スペクトルスキャンのオフセット値を0 nmに設定した場合、粉末の透過/反射/吸収スペクトルの測定(積分球使用)が可能です。
測定条件:YAG:Ce粉末(BaSO4で希釈)の濃度を100%から20%まで変化。
シンクロナス・スペクトルスキャンのデータ(右図)から吸光スペクトル(左図)を計算。

キネティックス測定 - 発光強度、吸収の時間変化 -
発光強度の経時変化を記録します。同時に、サンプル透過光の変化から吸収の変化も観測します。化学的、生物学的に不安定なサンプルや、変化が微小なサンプルの観測に適した測定モードです。

測定条件: カスパーゼアッセイの、酵素100%添加(青色)および酵素0%(赤色)の蛍光強度の時間経過を観測。
励起–発光マップ(EEM)測定
EEM測定は、混合物が持つ固有のスペクトルマップパターン(指紋パターン)を測定します。励起波長を少しずつ変化させながら、各励起波長の発光スペクトルを測定し、スペクトルマップとして表現します。
なお、広い波長範囲のEMM測定の場合は、高次回折光を内蔵フィルタで除去できる場合に限られます。

バッチ測定
バッチ測定は、サンプルに対して複数の測定を設定し、自動測定が行える機能です。
励起スペクトル、発光スペクトル、シンクロナススキャン、励起-発光マップ(EEM)、またはシンクロナスマップを組み合わせた測定が可能です。
また、任意の回数を繰り返して測定を行うループ設定、各測定の間に間隔を空けるディレイ測定も行えます。バッチ測定条件の設定は、保存および読み出しが可能です。

絶対発光量子収率の測定
絶対発光量子収率測定は、オプションの積分球を使用します。試料が無い状態での吸収・発光スペクトルをリファレンスとし、サンプルの吸収・発光スペクトルの積分値から、量子収率の絶対値を求めます。
量子収率の計算は、ソフトウェアのウィザードを使用して、簡単に行うことができます。

測定条件:過塩素酸中の、二硫酸ビスマスの絶対量子収率。
赤線は、散乱された励起光(励起波長350nm)と、発光スペクトル。
青線は、ブランクの散乱スペクトルを示しています(強度を100倍にして表示)。
色度および色座標測定
照明器具の生産現場では、蛍光材料の色座標を正確に決める必要があります。 FS5添付のソフトウェアFluoracleは、CIE 1931およびCIE 1976による、色座標および光度値を計算するための色度分析ツールが用意されています。

青色、緑色、黄色および赤色の発光を有する、4つの市販粉末の測定結果を示しています。
CIE 1931、CIE 1976CIE 1931、CIE 1976CIE 1931、CIE 1976
プレートリーダー測定
市販の96wellの溶液用プレートリーダーを使用した、測定が可能です。溶液だけでなく、粉末試料をプレートリーダーに入れて、連続的に測定することが可能です。沢山のサンプルを評価する、似日の品質管理などでの使用も可能です。他のサンプルホルダーと同様に、時間分解測定を含む他のアップグレードオプションと互換性があります。

アップグレード・オプション
FS5–MCS|蛍光寿命 5 μs 〜 10 sの測定
"FS5–MCS" は、FS5の標準機能に加えて、発光寿命が 5 μs 〜 10 sと比較的ゆっくりとした寿命(燐光、ランタノイドの発光)測定が可能です。
標準のCWキセノンランプに加えて、キセノン・フラッシュランプを搭載します。ソフトウェアで寿命測定モードを選択すると、自動でフラッシュランプに変更されます。
蛍光寿命を評価するためのフィッティング、デコンボリューションなど一般的な解析機能が用意されています。

測定条件:抗体標識に使われる、ユーロピウム・クリプテート-APCを測定。FRETの抗原濃度依存性を観測。
蛍光寿命から、低濃度の抗原濃度を評価できます。
FS5–TCSPC|150 ps ~ 10 μsの高速蛍光寿命測定
"FS5–TCSPC" は、FS5の標準機能に加えて、時間相関単一光子計数方式(TCSPC)による150 ps ~ 10 μsの蛍光寿命測定が可能です。励起光源として、ピコ秒パルスレーザ(EPLシリーズ)又はピコ秒パルスLED (EPLEDシリーズ)を内蔵します。
各種励起波長光源が用意されており、用途に適切な物を選択してご使用頂きます。光源の交換は、ユーザが容易に行える構造となっています。

FS5標準搭載の検出器を使用した場合、装置応答関数(IRF)は約800psとなり、蛍光寿命は約100ps~の解析が可能です。IRF~200 psの、高速応答の検出器(FS5-TCSPC +)を使用した場合は、約25 ps~の蛍光寿命の解析が可能です。なお解析可能な時間分解能は、使用する光源性能(EPLシリーズ、EPLEDシリーズ)によっても、異なります。

FS5–NIR/NIR+|近赤外蛍光測定オプション ~1010 nm / ~1650 nm
"FS5–NIR/NIR+"は、測定波長を近赤外領域にまで拡張します。標準搭載の検出器に加えて、赤外検出器を搭載します。波長拡張オプションには2種類あり、FS5-NIRは冷却高感度PMTによる~1010 nmまで測定が可能です。 FS5-NIR +は、TE冷却NIR-PMTとNIR用グレーティングを装備し、~1650 nmまで測定できます。どちらも、単一光子計測による高感度測定と蛍光寿命測定が可能です。
FS5–POL|偏光測定オプション
励起光学系と検出光学系の両方に偏光素子を搭載し、偏光蛍光や発光の異方性評価を行うことができます。自動測定はもちろん、異方性曲線の描画(生データとG因子で補正したデータの両方)を表示できます。さらにTCSPCオプションと組み合わせることで、時間分解による蛍光異方性の測定も可能です。 偏光素子には方解石偏光プリズム(240nm〜2300nm)を使用しており、NIRオプションFS5-NIRおよびFS5-NIR +との互換性があります。
MicroPL/顕微鏡オプション
MicroPLは、顕微鏡スケールでのサンプルの発光スペクトル測定や蛍光寿命測定が可能になります。FS5と顕微鏡を組み合わせて、広視野励起または点励起を使用します。励起強度と発光強度が最大になるように光学アライメントの微調整が行えます。
顕微鏡は、直立顕微鏡と倒立顕微鏡のどちらでもご選択いただけます。 なお、可視光から近赤外光(~1700nm)までの波長域をカバーするイメージングカメラが搭載されております。
励起光源は、ハロゲンランプ(広視野励起)、ピコ秒パルスダイオードレーザー(EPLシリーズ、 HPLシリーズ)およびパルスLED(EPLEDシリーズ)、スーパーコンティニウム光源、およびNd:YAGレーザー(レーザーは点励起)の使用が可能です。 サンプルに適切なレーザーを使用すると、サンプル上の特定のスポットでの発光スペクトルや蛍光寿命を測定することが可能となります。レーザーのスポットサイズは約2μmとなります(対物レンズに依存します)。
オプションのFLIMアドオンには、PCで制御可能なXYZステージが含まれており、 マルチエクスポネンシャルフィッティングなど、FLIMマッピングに必要な高度の分析がFluoracleソフトウェアにて対応可能になります。

サンプルホルダーオプション
様々なアプリケーションに対応できる、測定モジュールを用意しております。ユーザが必要に応じて、簡単にインストールできます。Fluoracleソフトウェアは、接続された測定モジュールを自動認識するため、複雑な操作は必要ありません。
- SC-05: Standard Cuvette Holder
- SC-10: Solid Sample Holder (upright/tilted sample)
- SC-15: Solid Sample Holder (horizontal sample)
- SC-20: Thermostatic Sample Holder (water bath regulation)
- SC-25: TE-Cooled Sample Holder (-50°C to +105°C)
- SC-26: TE-Cooled Sample Holder (-50°C to +150°C)
- SC-28: Heated Sample Holder for Powders (up to 300°C)
- SC-30: Integrating Sphere
- SC-40: 96 Micro-well Plate Reader
- SC-50: Optical Fibre Launcher (liquid light guides, SMA, FC)
- SC-60: Calibration Kit
- SC-70: Liquid Nitrogen EPR Dewar
- SC-80: Liquid Nitrogen Cryostat
FASTソフトウェア 高機能・蛍光寿命解析ソフト
FASTソフトウェアパッケージは、寿命分布解析や指数成分解析といった、標準ソフトウェアよりも、より高度な蛍光寿命解析機能が提供されます。
TCSPC関連カテゴリ製品一覧
標準仕様
光学系 | 反射光学系 |
光源 | 150 Wキセノンランプ(オゾンフリー) |
モノクロメータ | ・Czerny-Turner型(平面グレーティング) 励起スペクトル 230 nm~1000nm 発光スペクトル 230 nm~870nm |
・FS5 – NIR オプション使用時 発光スペクトル 230~870 nm、600~1010 nm |
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・FS5 - NIR+ オプション使用時 発光スペクトル 230~870 nm、950~1650 nm |
|
フィルターホイール | 励起と発光の両モノクロメータに搭載(モータドライブ) |
バンドパス(励起/発光) | 0 〜30 nm(連続可変型) |
波長分解能(励起/発光) | ±0.5 nm |
波長掃引速度(励起/発光) | 100 nm/s |
積算時間 | 1ミリ秒~200秒 |
検出器 | 冷却・光電子増倍管(R928P) 測定範囲200 nm~900nm |
リファレンス光検出器 | UV対応シリコンフォトダイオード |
透過光検出器 | UV対応シリコンフォトダイオード |
水のラマン光強度 | >400,000cps@397nm (積算時間1秒、励起波長350nm、バンド幅5nm) |
水ラマン信号のS/N | SNR(SQRT)> 10,000:1 |
寸法 | 104×59×32 cm (W×D×H) |
重量 | 55 kg |
更新日 | 更新内容 | サイズ | ダウンロード |
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