

小型イメージング・レンズ分光器 概要
SOL instruments社製小型イメージング・レンズ分光器は、非点収差、色収差を抑えた低価格イメージング分光器です。VIS-NIR用のSL100Mと、UVにも対応したSL100M-UVの2機種があります。分光器光学系にミラーではなくアクロマティックレンズを採用することで、垂直方向の空間分解能を50μm以下を達成し、多分岐ファイバーやカメラレンズを用いたマルチトラック分光にご利用頂けます。接続できる検出器は、CマウントまたはFマウントフランジの検出器です。微弱光検出が可能なANDOR社超高感度CCD検出器も使用できます。
高いイメージング性能

小型イメージング・レンズ分光器は、非常に高いイメージング分解能を持つ分光器です。例えば、入射スリット側にカメラレンズを取り付ければ、 1ライン上の位置ごとのスペクトル測定が可能です。右図は液晶モニターに表示した文字をSL100Mで分光し、スペクトル像をカラーカメラで撮影した結果です。右側は0次光で、入射スリット像の間にモニターに映し出された文字が見えます。分光すると左側の図のようにイメージ性能を保持したまま分光スペクトルが得られます。
紫外〜可視〜近赤外に対応
可視〜近赤外用だけではなく、230nmに対応した紫外対応仕様もあります。 測定波長範囲に合わせて分光器モデルとグレーティングを選択してください。
ファイバー入射にも対応
分光器への入射方法は、スリットへのダイレクト入射だけではなくファイバー入射にも対応しています。一般的な単芯ファイバー、光量を稼ぐためのバンドルファイバーをはじめ、下図のような多分岐バンドルファイバーによるマルチトラック分光用ファイバーも用意できます。 特に小型イメージング・レンズ分光器は非常に高い空間分解能を有しており、高密度なマルチトラック分光にも対応可能です。

(左)多分岐バンドル光ファイバーの使用例
(右)マルチトラック分光のイメージ像の例 (分光器モデルによってイメージング特性は異なります。)
特長
- 非点収差、色収差を抑えたレンズ光学系搭載
- 高イメージング分解能 (波長分解能0.35nm以下、垂直方向の空間分解能50μm以下)
- 高スループット F/3.3
- コンパクトサイズ 190×175×160mm、重量2kg
- グレーティング中心波長可変、スリット幅可変
- 低価格
主な用途
- 広波長範囲を高分解能で一度に測定する分光測定
- 高感度検出器との組合せで微弱光を検出する測定(特に場所に制限がある場合)
- 多分岐光ファイバーでのマルチトラック分光測定
小型イメージング・レンズ分光器仕様
型名 | SL100M | SL100M-UV |
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焦点距離 | 99.3mm | |
F値 | F/3.3 | |
測定波長域 | 360〜1100nm | 200~1000nm |
グレーティング刻線数 | 400G/mm | 400G/mm |
逆線分散 | 18.38nm/mm | 19.21nm/mm |
波長再現性*1 | ±0.5nm | |
波長分解能*1 | < 0.37nm | |
波長精度*1 | ±1nm | |
フラットフィールド | 28(W)×8(H)mm | |
アレイバンドパス | 440 nm(@25mm幅) | |
フランジ | Cマウント(標準), Fマウント | |
寸法 / 重量 | 190×175×160mm / 2 kg |
*1. 10μm素子の場合です。
更新日 | 更新内容 | サイズ | ダウンロード |
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製品に関するご質問・ご相談
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通常の分光器との違いは何ですか?
光学系にミラーではなくアロマティックレンズを採用する事で、非点収差・色収差を抑えられ、垂直方向の空間分解能50μm以下の高いイメージング分解能があります。 -
カメラレンズ接続は可能ですか?
可能です。FマウントレンズやCマウントレンズを入射スリットの前に取り付けられます。 -
ファイバー接続は可能ですか?
バンドルファイバー入射、Fマッチャーなどの設計・制作も対応可能です。ご相談下さい。