製品概要
PHTORN RT(ESSENT Optics社製)は、フィルター・ミラー・PBSキューブなどの反射率・透過率・偏光測定を全自動で行う、フラットな光学素子の評価・品質管理に最適な分光光度計です。
従来の一般的な分光光度計の様に反射・透過測定ごとに測定用アクセサリーを交換する必要がないユニークな全自動光学配置を搭載し、反射率・透過率を続けて測定できます。
これにより、作業効率が大幅に上がり、タクトタイムを大幅に削減できます。日常的に光学素子の成膜評価・完成品の品質管理を行うメーカー担当者の方に是非お使い頂きたい装置です。
広波長範囲185 nm ~ 最大5200 nm対応(全自動検出器切り替え)、斜入射測定時のビームシフト補正(全自動検出器位置補正)、P・S偏光素子搭載(全自動切り替え)、波長校正用水銀ランプ搭載、測定データレポート作成機能搭載と、徹底した光学素子評価・品質管理作業の効率化を図った設計です。
性能的にも、ダブルビーム方式で0.1%/時の高いベースライン安定性を有し、高安定・高精度測定が可能です。装置サイズは420 × 610 × 270 mmとコンパクトで、卓上設置が可能です。
特長
- フィルター、ミラー、PBSキューブなどの光学素子用
- 測定波長範囲:185 ~ 5200 nm(新製品 LWIR 7.5~12.5 µm)
- 全自動 反射/透過/偏光/角度分解測定
- 特注サンプルステージ対応可
- 角度分解測定(透過測定:0 ~ 75°、反射測定:8 ~ 75°)
- 測定手順プログラム構築可能(例:反射 → 透過 → 偏光測定、角度分解)
- ビームスポットサイズ:最小2 mm
- 便利な測定レポート作成機能付
最新モデルのビームスポット
従来のPhotonRT分光光度計のビームスポットサイズは6 × 2 mmでしたが、最新モデルではビームスポットサイズを自由に調整できる機能が搭載されました。
スポットサイズ5 × 2 mmから1 mmごとに可変でき、最小2 × 2 mmにすることができます。(5×2 -> 4×2 -> 3×2 -> 2×2)
小さなプリズムビームスプリッタも測定可能
ラインナップ
型名 | 測定波長範囲 |
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PHOTON RT 0420 Ultra | 0.34 μm 〜 2.0 μm |
LINZA 150 | 0.18 μm 〜 21.7 μm |
PHOTON RT 0252 | 0.18 μm 〜 5.2 μm |
LINZA 2752 | 2.5 μm 〜 5.2 μm |
PHOTON RT 7512 | 7.5 μm 〜 14.0 μm |
【 New 】 PHOTON RT 7512(測定波長範囲 : LWIR 7.5 ~ 12.5 μm)発売
光学コーティングの正確で信頼性の高い赤外線スペクトル測定は、今日の最も重要な課題の1つです。世界中の光学メーカーは、長距離の物体のより良い検出と識別に焦点を当てた平面光学系にますます洗練されたIRコーティングを指定しています。
多くの場合、光学コーティングを得るための生産能力は、その品質を認証するための既存の計量能力よりもはるかに進んでいます。 PHOTON RT 7512分光光度計は、これらの課題に効果的に対応するために特別に設計されたユニークな装置です。
この装置は、LWIR用に設計されたコーティングの透過と反射を測定することができます。PHOTON RT 7512の卓越した機能は、偏光で最大60度の可変入射角で自動測定を実行できることです。
高角度でのビーム変位を正確に補正し、わずか数分でS-polおよびP-polの結果を保証する組み込み機能でサポートされています。
試料の厚さは、最大40 mmまで対応可能です。
サンプルホルダー
下記以外にも取り揃えております。お気軽にご相談ください。
フィルター、ミラー用
(クレンメル固定、最大~φ150mm)
PBSキューブ用
(7×7×7mm~50×50×50mm)
オプション:XY可動ステージ
(コーティング場所ムラ測定用、40×40mm)
オプション:回転フィルターホルダー
(複数フィルター連続評価用、φ1inch)
紫外線領域の測定
紫外線領域の透過測定や反射測定において、最新のPhotonRTはとても低いノイズレベルを実現しています。
ベースラインの低ノイズ、高い安定性
サンプルを置かない状態での紫外線領域(190~350nm)の透過率は、0.5%以下に抑えられています。
検出器の低ノイズ化
検出器への入射光を遮断した状態で測定した時のノイズ
低迷光
UV領域に吸収域を持つホウケイ酸ガラスを用いて、迷光を測定しています。
反射率・透過率・偏光測定例 (全自動&迅速測定)
反射率測定: 入射角設定範囲8~75°(設定ステップ0.01°)
透過率測定: 入射角設定範囲0~75°(設定ステップ0.01°)
1064nm用レーザーミラーの入射角45°透過測定
UV340nm用レーザーミラーの入射角30°, 45°, 60°反射率測定(S, P偏光、Ave)
中赤外用ポラライザーの反射率・透過率測定(S, P偏光)
632.7nm用レーザーミラーの透過率測定
中赤外バンドパスフィルターの透過率測定
PBSキューブの透過率(S,P,Ave偏光)と反射率(S,P,Ave偏光)測定
PBSキューブの入射角0°~20°(1°ステップ)ごとの透過率・反射率測定
製品紹介動画
仕様
光学系仕様
分光器レイアウト | ツェルニターナー型 |
分光器光学素子 | ミラー Al+SiO2 / MgF2 コーティング |
対照光束 | ダブルビーム方式 |
波長送り間隔 | 0.5 ~ 100 nm |
波長送り速度 nm/min | 3000 nm/min. (5nm間隔で測定) |
信号処理 | 平均化、平滑化、 積分値計算 |
測定光サイズ | 6 × 2 mm |
測定パラメーター | 透過率, 反射率, 光学濃度, 吸光度 |
入射角度範囲 | 透過率測定 : 0 ~ 75度 反射率測定 : 8 ~ 75度 |
試料テーブルの回転間隔 | 0.01° |
光検出器の回転間隔 | 0.01° |
測定波長範囲 | 185 ~ 1700nm, 185 ~ 3500nm, 185 ~ 4900nm, 380 ~ 1700nm, 380 ~ 3500nm, 380 ~ 5200nm 185 ~ 5200nm |
分光器仕様
バンドパス | 0.6 nm@185 ~ 990 nm 1.2 nm@990 ~ 2450 nm 2.4 nm@2450 ~ 5200 nm |
波長正確さ | ± 0.24 nm 以下 |
波長送り繰り返し精度 | ± 0.12 nm 以下 |
迷光 | < 0.2 % (@532 nm) |
ビーム広がり角 | ± 1 |
測光正確さ | ± 0.003Abs (1 Abs) (NIST SRM930使用) ± 0.003Abs (0.33 Abs) (NIST SRM1930使用) ± 0.006Abs (2 Abs) (NIST SRM1930使用) |
測光繰り返し精度 | ± 0.0004Abs (1 Abs) (NIST SRM930使用) ± 0.0001Abs (0.33 Abs) (NIST SRM1930使用) ± 0.005Abs (2 Abs) (NIST SRM1930使用) 0.1秒積算、10回測定時の最大偏差 |
ベースライン安定性 | 0.1%/時 @ UV-VIS (30分暖気運転後) |
光源 | ハロゲンランプ、重水素ランプ、IRランプ Hg-Arランプ (波長校正用) |
搭載偏光子 | 380~2200 nm, 220~2200 nm, 220~4900 nm, 380~5200 nm S、 P、 S+P+(S+P)/2、 Random、 ユーザー定義 S:P比 |
測定コンポーネント
試料ステージ | 12 × 10 mm以上 (透過、反射測定) |
独立制御 | 試料テーブルと検出器部の独立制御 |
同期制御 | 試料テーブルと検出器部を測定内容に沿って同期制御 |
試料サイズ | 12 × 10 mm以上 (入射角度10度以下) 12 ×25 mm以上 (入射角度10 ~ 75度) 最大Ø120mm with closed lit – |
ユーザーインターフェース、寸法
接続 | USB 2.0 |
消費電力 | 110 Wt |
電源 | 110/220 VAC, 50/60 Hz |
寸法 幅×奥行×高さ | W420×D610×H270 mm |
重量 | 45 kg |
付属品 | PBSキューブステージ、取扱説明書、USBケーブル、 電源ケーブル、ソフトウェア、ハロゲンランプ (予備) |
更新日 | 更新内容 | サイズ | ダウンロード |
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