超高感度EMCCDカメラ iXon Ultra
1000倍ゲインの電子増倍型CCDカメラ。深紫外~可視~近赤外の極微弱光イメージング、分光測定。

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超高感度EMCCDカメラ iXon Ultra 超高感度EMCCDカメラ iXon Ultra

製品概要

iXonは科学計測用高感度CCDセンサーに電子増倍機能を搭載した Electron Multiplying CCD (EMCCD)カメラです。 -100℃電子冷却と1000倍ゲインによりフォトンカウンティングレベルの 微弱光イメージを56 fps以上(512×512素子)で取得していきます。 また、低速ADコンバータとCCDモードの切換えにより、 高S/N比で長時間露光測定を行うことも可能です。

EMCCDとは?

EMCCDはチップ上で電子増倍することで信号強度を高める画期的なCCDセンサーです。 通常のCCDでは光から変換された電子は読出し用のシフトレジスターを通り、 ADコンバータでそのままデジタル化されます。 一方EMCCDでは、シフトレジスターの後にゲインレジスタ―という機構を設けて 電子増倍を行います。 これにより従来のCCDでは長時間露光でなければ観察できない微弱光を、 電子増倍をかけることで短時間に検出することが可能になりました。

iXonによる測定例

また、iXonはEMモードの他に通常のCCDモード(Conventional mode)を備えています。 長時間かけてよりS/N比を上げて測定する場合はCCDモードに 切り替えることもでき、汎用性の高いカメラとなっています。

フリンジ低減コーティングを施したBVFセンサー、UVにも高感度なEX2センサー登場

背面照射型センサー(BIセンサー)で近赤外光を測定するとセンサー内のエタロン効果によってフリンジが発生し、イメージに縞模様が乗ってしまい、しばしば問題になります。 BIセンサーでフリンジを低減する場合はBR-DDが主流ですが、暗電流が多く長時間露光に不向きな問題点がありました。
新しいBVFセンサーは、高感度なBVセンサーにフリンジ低減コーティングを施したセンサーで、従来のBVセンサーと同じ性能で、かつフリンジが大幅に低減されています。
また、UV領域の感度がアップしたEX2センサーも新たに追加されました。

先進の機能

iXonには様々な先進機能が搭載されています。

  • 実際の増幅率が設定できるReal Gain™
  • 自動でEMゲインを補正するEMCAL™
  • リアルタイムまたはポストプロセスでカウント値をエレクトロンまたはフォトン数に変換するCountConvert
  • ノイズ原因となるCIC(Clock induced charge)をバックグラウンドデータから取り除くSpurious Noise Filter
  • 観察範囲を制限してフレームレートを上げるCropped Sensor Mode など

特長

  • 1000倍可変EMゲイン
  • リアルゲインコントロール、ゲイン自動補正
  • 高速なフレームレート
  • 量子効率 >90%
  • 電子冷却 -100℃
  • 高ダイナミックレンジ 16bit / 14bit
  • 低速ADCモードで低読み出しノイズ

主な用途

  • 光格子時計開発用
  • 細胞の蛍光観察
  • 天体観測
  • ボース・アインシュタイン凝縮の観察
  • 様々な微弱光イメージのリアルタイム観察など

技術情報・応用例

Andor Technologyのウェブページには製品の技術情報や応用例が掲載されています。
https://andor.oxinst.com/learning/

用途にあわせた特注ソフトウェア

東京インスツルメンツではお客様の用途に最適なソフトウェアの開発をおこなっております。
下記は特注ソフトウェアの一例です。ご相談ください。

デュアル検出器データ表示ソフトウェア

Andor TechnologyのEMCCD検出器(iXon)を2台使用して、2波長同時計測、2アングルの同時計測

デュアル検出器データ表示ソフトウェア例

Camera Windowsオプション対応

測定波長域により、CCD検出器の窓材を感度のあるものへ変更が可能です。
Camera Window Selector - Andor

超高感度EMCCDカメラ iXon Ultra 仕様

型名 DU888U3-CS0 DU897U-CS0
素子数 1024×1024 512×512
素子サイズ 13×13 μm 16×16 μm
受光面積 13.3×13.3 mm 8.2×8.2 mm
ADコンバーター速度 EM 30MHz / 20MHz
/ 10MHz / 1MHz
17MHz / 10MHz
/ 5MHz / 1MHz
CV 1MHz/ 0.1MHz 3MHz / 1MHz
/ 0.08MHz
読出しノイズ
(@10 MHz,代表値)
130e- (@30 MHz)
<1e- (EM on)
89e- (@17 MHz)
<1e- (EM on)
最低冷却温度
(代表値)
空冷 -80℃
(-60℃@30MHz)
-80℃
水冷 -95℃
(-75℃@30MHz)
-100℃
暗電流
(e-/pixel/sec, 代表値)
0.00025
(@-80℃)
0.0003
(@-80℃)
ダイナミックレンジ 16 bit
EMゲイン 1〜1000 times
フレームレート 26 frame/sec 56 frame/sec
EMCCD-amplified
background events
(events/pixel)
(@1000倍ゲイン&-85℃)
0.005 0.0018
インターフェイス USB3.0 USB2.0
センサータイプ #BV,BVF,UVB,#EX,EXF, BB
  • *量子効率、暗電流はセンサータイプによって異なります。詳細は弊社へお問い合わせください。

量子効率曲線

Andor iXon量子効率曲線
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製品に関するご質問・ご相談

  • EMCCDと通常のCCDの違いは何ですか

    EMCCDはセンサー上で電子増倍できるEMモードと、通常のCCDモードを切り換えて使用できます。EMCCDは微弱光イメージをビデオレートで観察する場合に威力を発揮します。
  • 同じく信号を増幅するICCDとの違いは何ですか

    ICCDはCCDセンサーの前段に置かれたイメージインテンシファイア(I.I.)で増幅するのに対して、EMCCDはCCDセンサーで検出した信号を増幅します。ICCDの信号増幅はEMCCDと比較してノイズが多く、また、I.I.の空間分解能はCCDと比較して悪いため画像が若干ぼけます。約ミリ秒以上の露光時間で測定する場合はiXonが適しています。一方、ICCDはナノ秒でゲーティングができるので瞬間現象の測定で必須となります。
  • 冷却用のチラーは必要ですか。また、チラー選定の注意点はありますか

    できる限り暗電流を抑えたい場合はチラーの使用を推奨しています。チラー使用時は冷却水温度が低すぎるとカメラ本体が結露してしまう可能性があります。おおよそ室温程度(20~25度)の水温を推奨しています。詳細はお問い合わせください。
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