FLS1000 超高感度多機能蛍光分光光度計
超高感度SNR35,000:1以上、複数の光源や検出器を搭載可能、簡単操作ソフトウェア

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FLS1000 超高感度多機能蛍光分光光度計 FLS1000 超高感度多機能蛍光分光光度計

XS1型 X線源サンプルチャンバーオプションが新登場

XS1型 X線源サンプルチャンバーオプションは、エジンバラインスツルメンツ社製蛍光分光光度計(FLS1000、FS5)と接続して使用が可能です。
サンプルチャンバーの中にCWおよびパルス発振が可能なX線源が搭載されます。溶液・基板・粉体サンプルをX線で励起し、紫外/可視/近赤外の発光をリキッドライトガイドファイバーで蛍光分光光度計に伝送されます。

→ XS1型 X線源サンプルチャンバーオプションの詳細はこちら
https://www.tokyoinst.co.jp/products/detail/soft_x_ray_vuv_light_sources/ED06/index.html

FLS1000 超高感度多機能蛍光分光光度計 製品紹介

Edinburgh Instruments社製FLS1000は、業界最高峰の感度および波長分解能、測定速度を特長に持ち、多くの理科学用途に適した蛍光分光光度計です。定常光測定および時間分解測定の両方に最高性能を持つ高機能分光光度計です。また、紫外(UV)から近赤外(IR)まで発光するキセノン光源やフラッシュランプ、ピコ秒からマイクロ秒レーザーなど多くの光源を搭載可能で、検出器は紫外から中赤外まで対応した範囲の選択肢を持っています。

標準的な水のラマン測定における装置の感度はSNR35,000:1以上であり、高い感度が必要になるサンプル量、濃度、量子収率でも測定に十分な性能を誇ります。付属のFluoracle®ソフトウェアは操作性が抜群で特別な技術スキルは必要なく、多くの解析機能まで付いています。

製品紹介動画

Edinburgh Instruments社製 FLS1000型 蛍光分光光度計のご紹介
微弱光の蛍光スペクトル・蛍光寿命測定に最適!

特長

  • 完全モジュラー構造により非常に柔軟なアップグレードが可能
  • 業界をリードする高感度 SNR35,000:1以上
  • 励起光源:最大5種類の光源を同時に搭載可能
    ・CW高出力(450W)キセノン光源
    ・ナノ秒/マイクロ秒パルスキセノン光源
    ・ピコ秒スーパーコンティニューム光源
     ・CW/ピコ秒~マイクロ秒パルスレーザーダイオード
    ・サブナノ秒~マイクロ秒パルスLED光源
  • 検出器:最大3種類の検出器を同時に搭載可能
    ・185nm~1700nmまでのフォトンカウンティングタイプ(紫外-可視-近赤外域)
    ・900nm~5500nmまでのアナログタイプ(近赤外-中赤外域)
  • 分光器:
    高性能325 mmダブルモノクロメータによる高いスペクトル分解能と優れた低迷光性能
    (シングルまたはダブルモノクロメータを選択可能)
  • 様々なサンプル形状、温度(室温・加熱・冷却)に対応可能なサンプルホルダー
  • 標準装備のFluoracle®ソフトウェア:データ収集・表示、解析も簡単操作が可能

用途

  • 蛍光・燐光スペクトル測定 / 寿命測定
  • 太陽光発電材料の評価:量子ドット、ペロブスカイト
  • 化合物半導体材料の評価:半導体バンドギャップ
  • 蛍光とりん光による物質の同定
  • 蛍光塗料の評価
  • 分子プロセスとメカニズムの研究
  • 一重項酸素の検出

FLS1000用ピコ秒パルス波長可変光源(新製品)

Edinburgh Instruments社は、400~2000 nmまでの発振スペクトルを持った白色スーパーコンティニューム光源(AGILE)を独自開発しました。パルス幅はピコ秒、繰り返し周波数は10kHz~1MHzまで可変ができます。また、専用の分光器と組み合わせることで可視から近赤外の波長を自由に選択ができます。TCSPC時間相関単一光子計数モジュールと組み合わせて、数ピコ秒から数マイクロ秒の蛍光寿命用途に理想的な光源です。

FLS1000用白色スーパーコンティニューム光源

Fluoracle®ソフトウェア

Edinburgh Instruments社製Fluoracle®は、一般的な発光スペクトル測定(発光スキャン、励起スキャン、励起-発光マトリックス、透過・吸収測定)からピコ秒~ミリ秒寿命測定、積分球による発光量子収率といった高度な測定にまで対応します。また、量子収量計算、寿命解析、色度解析、定量解析など解析測定も同一のソフトウェアで対応可能です。

測定例|励起および発光スキャン

蛍光分光法における標準的な励起スペクトルと発光スペクトル測定が可能です。

FLS1000用白色スーパーコンティニューム光源

サンプル: シクロヘキサン中のアントラセン (10-5 M)
測定条件: 発光スキャン 励起波長358 nm, 発光波長400 nm,
バンド幅ex/em = 0.4 nm, ステップ 1 nm, 積分時間 1秒

シンクロナス・スペクトルスキャン測定

シンクロナス・スペクトルスキャン測定は、励起及び発光の両方のモノクロメータを、一定波長ずらした状態(オフセット値0〜20nm)を維持しながら、両方のモノクロメータを同時にスキャンして測定します。この方法は、主に吸収波長と発光波長に重なりを持つ、希薄混合液の成分分析などで使用されます。積分球を使いシンクロナス・スペクトルスキャンのオフセット値を0 nmに設定した場合、粉末の透過/反射/吸収スペクトルの測定が可能です。

FLS1000用白色スーパーコンティニューム光源

サンプル: シクロヘキサンに溶解した 5 つの芳香族炭化水素
測定条件: 発光スキャン 励起波長 280 nm,バンド幅ex/em = 0.5 nm,
ステップ= 0.5 nm, 積分時間 = 1 秒, オフセット = 0 nm

キネティックス測定

発光強度の経時変化を記録します。同時にサンプル透過光の変化から吸収の変化も観測します。
化学的、生物学的に不安定なサンプルや、変化が微小なサンプルの観測に適した測定モードです。

FLS1000用白色スーパーコンティニューム光源

サンプル: 1 mM Ca 2+中の Indo-1 を負荷したヒト血小板細胞
測定条件: 励起波長 340 nm
発光1 = 485 nm, 発光2 = 410 nm , バンド幅ex/em = 1 nm, 積分時間 = 0.5 秒

励起-発光マトリックス(EEM)測定

EEM測定は、混合物が持つ固有のスペクトルマップパターン(指紋パターン)を測定します。励起波長を変化させながら、励起波長ごとの発光スペクトルを測定し、スペクトルマップとして表示します。なお、広い波長範囲のEMM測定の場合は、高次回折光を内蔵フィルタで除去できる場合に限られます。

FLS1000用白色スーパーコンティニューム光源

サンプル: 3種類の有機色素溶液: ナフタレン, アントラセン, ペリレン
測定条件: 励起波長 280 nm~460 nm, 発光波長 310 nm~620 nm,
バンド幅ex/em = 2 nm, 積分時間 = 0.5 秒, 繰り返し測定 = 1

バッチ測定

バッチ測定は、サンプルに対して任意の測定を設定し自動測定を行う機能です。例えば、励起スペクトル、発光スペクトル、シンクロナススキャン、励起-発光マップ(EEM)またはシンクロナスマップを組み合わせた測定が可能です。また、任意の回数を繰り返して測定を行うループ設定、各測定の間に間隔を空けるディレイ測定も行えます。バッチ測定条件の設定は、保存および読み出しが可能です。

FLS1000用白色スーパーコンティニューム光源

温度可変マトリックス測定

Fluoracle®ソフトウェアは、TE制御のサンプルホルダーおよび液体窒素や液体ヘリウム用クライオスタットと通信、連動が可能です。温度マップでは、事前に設定された温度範囲での発光スペクトル、励起スペクトル、またはシンクロナススキャンを測定可能です。設定温度に到達すると、事前に設定された測定が自動的に開始されます。

FLS1000用白色スーパーコンティニューム光源

サンプル: CuInSe 2 (太陽電池に使用される材料)
測定条件: 液体ヘリウム用クライオスタット, 励起波長694 nm, 検出器PMT-1700,
バンド幅ex = 10 nm,バンド幅em = 5 nm, ステップ = 1 nm, 積分時間 = 0.2 秒,
温度範囲 = 6 K~106 K, 温度ステップ = 20 K

絶対量子収率測定

絶対発光量子収率測定は、オプションの積分球を使用します。試料が無い状態での吸収・発光スペクトルをリファレンスとし、サンプルの吸収・発光スペクトルの積分値から量子収率の絶対値を求めます。量子収率の計算は、Fluoracle®ソフトウェアの解析機能を利用して簡単に行うことができます。

FLS1000用白色スーパーコンティニューム光源

サンプル: 過塩素酸中の硫酸キニーネ
測定条件: 積分球, バンド幅ex = 5 nm, バンド幅em = 0.5 nm, 積分時間 = 0.3 秒

一重項酸素発光測定

一重項酸素の発光は非常に弱いことが知られており、従来これを検出するために強力な励起レーザーが必要でした。超高感度FLS1000と高出力450Wキセノン光源を使用することで、一重項酸素の励起スペクトルと発光スペクトルの両方を測定できます。

FLS1000用白色スーパーコンティニューム光源

サンプル:エタノール中でエリスロシンBから発生した一重項酸素
高感度フォトンカウンティングタイプの近赤外PMT検出器 (緑)
アナログInGaAs検出器 (青)

蛍光寿命測定(ピコ秒-マイクロ秒時間分解 – TCSPC測定)

時間相関単一光子計数方式(TCSPC)による5 ps ~ 10 μsの蛍光寿命測定が可能です。励起光源として、ナノ秒パルスキセノン光源、ピコ秒スーパーコンティニューム光源、ピコ秒パルスレーザーダイオード、サブナノ秒パルスLED光源等を使用します。Fluoracle®ソフトウェアは、テールフィッティングとリコンボリューション解析機能が付属しています。最大4成分までをフィッティングできます。さらに、自己相関関数、ダービン・ワトソン比、標準偏差などの設定も可能です。 以下のデータでは、同じ均質な溶液を2つの異なる発光波長で測定した結果を示しています。短波長での減衰曲線は明らかに1成分であり、長波長での減衰曲線は3成分であることがわかります。

FLS1000用白色スーパーコンティニューム光源
FLS1000用白色スーパーコンティニューム光源

サンプル: リン酸緩衝液中のヘマトポルフィリンIX(pH7.2)
測定条件: 励起光源ピコ秒パルスレーザーダイオード, 検出器MCP-PMT
励起波長398 nm, バンド幅em = 1.0 nm, 繰返し周波数 = 1 MHz,
発光波長 = 620 nm(上下グラフ)
データ解析:
τ1 = 15.02 ± 0.03 ns (上) ,
τ1 = 14.80 ± 0.20 ns、τ2 = 4.62 ± 0.55 ns、τ3 = 0.81 ± 0.20 ns (下)

燐光寿命測定(マイクロ秒-数秒時間分解 – MCS測定)

MCS(Multi Channel Scaler)方式によって、発光寿命が 10μs 〜 50 sと比較的ゆっくりとした寿命(燐光、ランタノイド発光)測定が可能です。マイクロ秒フラッシュランプおよびナノ秒~マイクロ秒パルスレーザーダイオードを使用します。 以下のデータでは、ランタノイドを添付したガラスサンプルの2つの異なる発光波長での時間分解測定です。短波長の発光減衰曲線は3成分でフィッティングし、長波長の発光では、2成分でのミリ秒減衰が見られます。

FLS1000用白色スーパーコンティニューム光源
FLS1000用白色スーパーコンティニューム光源
FLS1000用白色スーパーコンティニューム光源

サンプル: 希土類(ランタノイド)添加ガラス
測定条件:
・上図)50μsごとの燐光スペクトル測定
励起光源マイクロ秒フラッシュランプ, 励起波長370 nm, バンド幅ex/em = 2.5 nm,
繰り返し周波数100 Hz, ステップ = 10 nm,

・中央図)短波長側燐光寿命測定
励起光源マイクロ秒フラッシュランプ, 励起波長370 nm, 発光波長430 nm,
バンド幅ex/em = 2.5 nm, 繰り返し周波数100 Hz ステップ = 10 nm, 測定時間 = 2 分

・下図)長波長側燐光寿命測定
励起光源マイクロ秒フラッシュランプ, 励起波長370 nm, 発光波長612 nm,
バンド幅ex/em = 1.7 nm, 繰り返し周波数 20 Hz, 測定時間 = 8 分

データ解析:
多成分リコンボリューション4成分の減衰曲線(中央図)、および2 成分の減衰曲線(下図)で最適な結果が得られました。その他のMCS 測定例: 時間分解一重項酸素測定、時間分解 FRET 測定などに対応できます。

FLS1000 超高感度多機能蛍光分光光度計 仕様

システム スペクトル波長測定 りん光寿命測定 蛍光寿命測定
動作モード シングルフォトンカウンティング方式 MCS(Multi-Channel Scaling)方式 TCSPC時間相関シングルフォトンカウンティング方式
寿命測定範囲 数ms~数時間 10 ns~50 s *1 5 ps~10 μs *2
感度
(水ラマン)
>35,000:1 *3 n/a n/a
励起光源 450W オゾンフリー
キセノン
アークランプ
マイクロ秒フラッシュランプ,
ナノ秒〜ミリ秒パルス
ダイオードレーザー(VPLs),
パルスLED(VPLEDs)
ピコ秒パルス
ダイオードレーザー(EPLs),
パルスLED(EPLEDs)
発振波長範囲 230~
1000 nm以上
200~
1000 nm以上
250~980 nm間から
1波長選択
パルス幅 n/a 1~2 μs 最小60 ps~
オプション 200~1000 nm
オゾン発生ランプ
ナノ秒フラッシュランプ
1 nsパルス幅
ナノ秒、マイクロ秒
パルス幅に調整可能

*1 マイクロ秒フラッシュランプ使用時 1μs 〜、ダイオードレーザー使用時 10 ns〜
*2 MCP-PMT検出器 + フェムト秒レーザー使用時
*3 標準水ラマン測定条件:λex = 350 nm, Δλex = Δλem = 5 nm, step size = 1 nm,
integration time = 1 s, λpeak = 397 nm,ノイズ測定@450 nm, SQRT法により計測

モノクロメーター

形式 ツェルニ・ターナー型(トリプルグレーティングターレット搭載)
焦点距離 325 mm (ダブルモノクロメータ: 2×325 mm)
スリット 0~11 mm, 完全電動制御
迷光除去 1:10-5 (シングル分光器), 1:10-10 (ダブル分光器)
グレーティング 3枚同時搭載可能
波長精度 ±0.2 nm *
最小ステップサイズ 0.01 nm *
オプション CCDおよびダイオードアレイ検出器も搭載可能

* 組合せるグレーティングの性能に依存

検出器

光電子増倍管
モデル
PMT-900 PMT-1010 PMT-1400 /
PMT-1700
HS-PMT MCP-PMT
感度波長範囲 185~
900 nm
300~
1010 nm
300~
1700 nm
230~
870 nm
200~
850 nm
ダークカウント 50 cps以下
(-20℃)
100 cps以下
(-20℃)
200 kcps以下
(-80℃)
100 cps以下
(0℃)
50 cps以下
(-20℃)
時間分解能 600 ps 600 ps 800 ps 200 ps <25 ps
オプション 最大5500nmまでの検出器を選択可能

データ収集用・解析用ソフトウェア:Fluoracle

対応OS Windows
機能 データ収集、光源および分光器制御、2Dおよび3Dグラフィックス、 光子計数、
蛍光波長測定、蛍光寿命・りん光寿命測定、カラーマップ、CIEプロット、
色度、 量子収量、デコンボリューション寿命解析、データインポート/エクスポート
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